

脳波検査は、脳の働きをみる検査の1つです。
私たちの脳は、常に働いてほんのわずかな電気的な活動をしています。
脳波検査では、頭に付けた電極で、その電気的な活動を波形として記録していきます。 脳波の波形から、てんかん、意識障害、脳炎、代謝性脳症など脳に関する病気の診断や治療の効果を調べています。また、脳死による臓器提供の際にも行われる検査です。
■ ベッドに横になり、頭に電極を取り付け、リラックスした状態で検査を実施
します。
■ 検査中に痛みはありません。
■ 通常は閉眼した状態で覚醒時の脳波から記録します。様々な刺激に対する反応
を見ます。
開閉眼 指示に合わせて目を開けたり閉じたりします。
光刺激 10秒ずつ眼の前から光を照らすことで、脳波がどのように変化するかを
みます。
過呼吸 4分間深呼吸を続け、深呼吸中および深呼吸後の脳波の変化をみます。
■ 必要に応じ、睡眠中の脳波も記録します。

■ 睡眠脳波を測定する場合は、医師の指示に従い寝不足にしてきてください。
■ トイレなどは事前に済ませておいてください。
■ 食事は、通常通りで構いません。
■ 検査終了後、洗髪をして帰ることが可能です。備え付けがありますが、シャン
プー・タオルなど必要に応じてお持ちください。

末梢神経には、痛みや温度を感じる感覚神経と、手や足などを動かす運動神経があります。
感覚神経が障害されると、手や足の先から痛みやしびれなどの症状が現れたり、 運動神経が障害されると、力が入りにくくなったりすることがあります。
神経伝導検査は体に害のない弱い電流を流し、神経を伝わる速度を調べる検査です。
■ ベッドに寝た状態で手や足から、弱い電流で刺激をし、神経の反応を記録しま
す。
■ 検査時に多少の痛みを伴うため、検査中に不安なことがあればすぐにお知らせ
ください。

■ トイレなどは事前に済ませておいてください。
■ 食事は、通常通りで構いません。
■ 測定中に弱い電流を流すため、心臓ペースメーカーや補助人工心臓等の植込み
型医療機器、インスリンポンプ、持続血糖測定器を装着している場合は事前に
お申し出ください。

聴性脳幹反応は聴力障害や脳幹障害を客観的に調べる検査です。
クリック音(カチカチカチ…という音)を聞かせ、聴神経が興奮することで得られる、脳幹部での反応を記録します。
音が聴神経や脳まで伝わっているかを調べます。
■ 左右の耳たぶと頭の計4ヶ所に電極を取り付け、ヘッドホンをします。
■ 検査開始とともにヘッドホンから音が聞こえると、脳が反応します。その反応
を数分かけて記録していきます。
■ 検査時に痛みはありませんが、検査中に不安なことがあれば、すぐにお知らせ
ください。

■ トイレなどは事前に済ませておいてください。
■ 食事は、通常通りで構いません。

術中モニタリング検査とは、大動脈瘤の手術中に、脊髄に栄養を送る血管の血流障害が起きていないかを監視したり、整形外科や脳外科の手術中に、脊髄全体が引っ張られたり、神経が圧迫されたりすることによる障害を監視することにより、手術を安全に進めるための検査です。

脳の「動き」を司る部分(=運動野)に電気刺激をすると、刺激は脊髄を通り、末梢の筋肉を収縮させます。この反応を手術中に観察し、運動神経の障害がないことを確認します。
障害を受けた際には、 筋肉の反応が弱くなったり、反応しなくなったりするため、手術中の医師にいち早く報告することで、 障害や後遺症を防ぐ、あるいは最小限にすることができます。
手術中に麻酔がかかった状態で検査を行うため、強い電気で刺激を行いますが、痛みは全く感じません。